「老後破産」という言葉を耳にしたことがあると思います。 ですが、その一方で、自分がそうなる可能性があるかもしれないと思っている人がどれだけいるのでしょうか。 年金生活をする高齢者世帯の7割が「老後破産」のリスクに晒されるという話を聞いたことがあります。 2000万円問題でも明言されたとおり、これからの時代、「年金と退職金で暮らす」ことは困難です。 年金収入だけでは生活費が賄えず、預貯金を取り崩す生活を続けているうちに預貯金は底を突き、介護が必要になった時点で「老後破産」へと陥ってしまう方が増えていくことは想像に難くありません。 これは別に、極端な例ではなく、ごく普通に思えるような家庭でも、十分に起こり得るケースといえます。 現在でも、女性の2人に1人、男性の4人に1人が90歳以上まで長生きしています。 預貯金が底をついた後の長い生活を、どのように過ごせばよいのでしょうか。 しかもこの先、さらに問題は深刻化します。 現役世代の収入は減少しているのに社会保険料はアップ。 負担が増えているにもかかわらず、年金の支給開始年齢の引上げや、年金額の減少は目の前です。 親世代に持ち家などの資産があれば、それを売ってどうにかしのげるかもしれませんが、その後は何も残りません。 自分たちの子ども、さらにその下の世代まで考えていくと、老後破産リスクは今後ますます高まっていくことが予想されます。 現役時代からサードライフ(健康ではなくなった老後)を見据えた準備が必要です。 自分や配偶者は、将来もしくは万が一のときに年金がいくらもらえるのか、その年金額で税金や保険料、介護費用などの公的支出はどのくらいかかるのか、軽減制度は利用できるのかを確認するとともに、生命保険などの保障は十分か見直しを行うこと、老後も意欲を持って過ごしていくための生きがいを見つけることが安心して老後を迎えるために大切だと思います。
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